スマホやタブレットを使用していると、「動作がもっさりして重い」とか「遅くて快適に操作できない」といった悩みがでてくることがあるだろう。
操作がもたつくのはとてもイライラするため、設定を行って快適な状態でありたいものである。
動作が重くなってしまう原因は多種多様であるが、重いと感じたときにチェックしておきたい項目をこの記事では紹介していく。
いくつか試してみれば、症状が改善されるかもしれないだろう。
Android端末を使用している人は「【Android】スマホやタブレットの動作が重い・遅いとき対処法まとめ(後日執筆予定)」を参照。
使用していないアプリを完全に終了させる
いわゆるタスクキル。
複数のアプリを同時に起動している場合、端末のメモリを多く使用しスマホに負荷がかかってしまっているためよくない。
バックグラウンドで動いているアプリを終了させることで、メモリが解放され動作が改善されるだろう。
- ホームボタンがある場合
- ホームボタンを2回押し、その後の画面で終了したいアプリを上にスワイプする
- ホームボタンがない場合
- 画面下部に表示されている横長のバーを上にスライドさせ、その後の画面で終了したいアプリを上にスワイプする

端末の空き容量(ストレージ)を増やす
使用している端末の空き容量が少ない場合、動作が重くなったり、なにかしらの不具合の原因となる。
ホーム画面から[設定]→[一般]→[iPhone/iPadストレージ]

そこで、容量が少ない場合は下で紹介する方法で空き容量を増やしていこう。
どれだけの容量が確保できていればいいかという基準ははっきりしていないが、最低限1GBほどを確保できていれば不具合などが発生することはほとんどないだろう。
使用していないアプリを削除する
「気になるからとりあえずダウンロードしたけど、全然触っていない」というようなアプリが溜まっていたりしないだろうか。
次々とアプリをダウンロードしていくと端末の容量を圧迫するため、使用していないアプリは思い切って削除していこう。
- どれでもいいのでアプリを長押しすると、アプリが震えだし左上に「x」マークが登場する
- 削除したいアプリの「x」をタップすると削除していいか確認メッセージが出てくるので「削除」を選択する

写真や動画を完全に削除する
アプリだけでなく、写真や動画もストーレージを圧迫する大きな要因である。
なので、写真や動画を削除すればストレージを大きく確保できることが多いが、大事なことは「完全」に削除すること。
実は、写真・動画を削除しても、それらのデータは「ゴミ箱」に移動するだけであり実際には削除されていない。
ゴミ箱に移動したデータは30日後に消滅するため、30日間はデータが残り続けているということである。
そこで、すぐに空き容量が欲しい場合は「ゴミ箱」を空にして完全にデータを削除しよう。
- 写真アプリを開き下にスクロールすると、[最近削除した項目]という項目が見つかるはずなのでタップ
- 右上の[選択]をタップ→左下に現れる[すべて削除]の順番でタップ

キャッシュを削除する
キャッシュとは、端末内に一時的に保管されたデータのこと。
キャッシュがあることで、サイトやアプリ内の画像などのデータを毎回ダウンロードせず表示することができ、その結果読み込みが早くなっているのだ。
しかし、このキャッシュの量があまりに溜まってくると端末の動作に悪影響を及ぼすことがあり、動作が重くなったりする。
各アプリのキャッシュを削除する
よく使うアプリほどキャッシュが溜まりやすいため、定期的に削除するのがおすすめだ。
まずは、溜まっているキャッシュを確認する方法。
- ホーム画面から[設定]→[一般]→[iPhone/iPadのストレージ]と進む
- 画面下に、各アプリの使用状況一覧が表示されるので、確認したいアプリをタップ
- そこに表示される[書類とデータ]という項目がキャッシュである

キャッシュの削除方法はアプリによって異なるが、アプリ内でキャッシュ削除機能が用意されている場合はそれを利用しよう。
アプリ内でキャッシュを削除する機能が用意されていない場合、アプリを再インストールすることでキャッシュを削除することができる。
再インストールは、一度アプリをホーム画面から削除して、App Storeで再びインストールすればよい。
YoutubeやInstagramなどはキャッシュ削除機能が用意されていないので、キャッシュを削除しようと思ったら今のところ再インストールするしかない。
また、他はサクサクなのに特定のアプリだけ遅いという場合でも、そのアプリの再インストールを試してみよう。
ブラウザのキャッシュを削除する
iPhone標準ブラウザのSafariなどのアプリを使用しネットを見ていると、画像や文章を次回もすぐ表示できるようにキャッシュとして保存されていく。
やはりキャッシュが溜まっていくと動作が重くなってしまうため、定期的に削除することで動作が重くなることを防げる。
- ホーム画面から[設定]→[Safari]と進む
- 下にスクロールし、[履歴とWebサイトデータを消去]という項目を選択
- 確認メッセージが表示されるので[履歴とデータを消去]を選択

メモリ解放アプリを使う
常駐アプリの終了だけでは解放しきれなかったメモリも解放できるというもので、ワンタップだけでメモリ解放を行ってくれるものがほとんど。
メモリ解放アプリは様々な種類があるが、今回は「節電バッテリーマニア-サクサク充電管理&メモリやシステムチェック-」を紹介。

- 画面下の[メモリ]タブを選択すると[メモリ解放]という緑のボタンが現れるのでタップ
- 画面下の[ディスク]タブを選択すると[キャッシュ消去]という緑のボタンが現れるのでタップ

「視差効果を減らす」を使う
視差効果とは、端末の傾きに合わせて壁紙や背景が動いたり、画面切り替え時のアニメーションに影響を及ぼす機能である。
視差効果が有効であると、奥行きや立体感を表現する演出が体験できる。
この視差効果を使用しない設定にすることでアニメーションやエフェクトが大幅に少なくなり、バッテリーの節約や、端末にかかる負荷を低下させることができる。
ただし、iPhoneらしさ・iPadらしさとも言えるアニメーション動作は失われてしまうが、「重い」と感じる場合には視差効果を使わないほうがいいだろう。
ホーム画面の[設定]→[アクセシビリティ]→[動作]→[視差効果を減らす]の項目をONにする

また、[視差効果を減らす]をONにすると、[クロスフェードトランジションを優先]という項目が現れる。
これは、設定アプリをはじめ、新しい項目に移動する際のスライドアニメーションが負荷の少ないエフェクトに変更される項目である。
負荷を少しでも軽減したい人は、この項目もONにしておこう。
メッセージエフェクト自動再生を「OFF」にする

最近はLineを使用するのが主流であるため使用している人は少ないと思うが、メッセージアプリを使用している場合、[メッセージエフェクト自動再生]という項目を「OFF」にすると動作が軽くなる。
ホーム画面の[設定]→[アクセシビリティ]→[動作]→[メッセージエフェクト自動再生]の項目をOFFにする

透明度を下げるを「ON」にする
iPhoneのドックやフォルダ、通知センターには背景が透ける視覚効果が施されているが、[透明度を下げる]の項目をONにすると背景が透ける効果がなくなり、動作の改善が期待できる。
ホーム画面のUIが多少変更になってしまうが、それが気にならないのであれば設定してみよう。
- ホーム画面から[設定]→[アクセシビリティ]→[画像表示とテキストサイズ]と進む
- [透明度を下げる]という項目をONにする

Siriを「OFF」にする
「Hey! Siri」と端末に呼びかけると反応し、質問を与えると回答をくれる、秘書のような機能。
ホーム画面からあらゆるものを探し出せるため便利な機能ではあるが、機能をオフにすることでメモリに空きを作ることができる。
「Siriをオフにしたら軽くなった」という人も多いため、使用する予定のない人はオフにしておくといいだろう。
- ホーム画面から[設定]→[一般]→[Siriと検索]と進む
- 各種項目を「オフ」にする

アプリごとに、個別にオフにしていくことも可能。
その場合は、オフにしたいアプリを選択すると項目が出現するので、各種項目を「オフ」にする。
Bluetoothを「OFF」にする
Bluetoothを利用しているとメモリとバッテリーを消費してしまう。
バッテリー消費が増えるということは端末が熱を持ちやすくなることでもあるため、使用しないときは接続を解除したほうがいいだろう。
ホーム画面から[設定]→[Bluetooth]と進み、オフにする

iCloudの同期を「OFF」にする
定期的にデータをバックアップしてくれるiCloudも、同期作業でメモリが消費され動作が重くなる原因の1つになりえる。
万一に備えバックアップを取ることはとても重要であるが、どうしても動作が重いときは同期をOFFにすることで少し軽くなるかもしれない。
- ホーム画面から[設定]→[Apple ID名]→[iCloud]と進む
- 同期の必要がないアプリをオフにする

位置情報サービスを「OFF」にする
位置情報サービスを常に利用している場合でも、OFFにすることでメモリとバッテリー消費を抑えることができる。
また、各アプリごとに設定も可能なため、不要な位置情報サービスだけでもOFFにしておくことをオススメする。
- ホーム画面から[設定]→[プライバシー]→[位置情報サービス]と進む
- すべての位置情報サービスを停止するか、各アプリごとに設定していく

バックグラウンド更新を「OFF」にする
バックグラウンド更新とは、アプリを直接起動していない状態でもコンテンツを自動的に更新できる機能。
バックグラウンド更新を利用していると、アプリが常に最新の状態を保とうとアップデートを確認しつづけるため、バッテーリーの消費が増えたり、端末のメモリに負荷がかかっている状態となる。
ニュースアプリなど、アプリを起動した際に最新の情報が表示されてほしい場合はバッググラウンド更新を利用していたほうが便利であるが、オフにしていても手動で自分で更新することが可能。
なので、端末の負荷を減らしたい人はバックグラウンド更新を「OFF」にしておこう。
- ホーム画面から[設定]→[一般]→[Appのバックグラウンド更新]の順でタップ
- 一番上に表示されている[Appのバックグラウンド更新]の項目で[オフ]を選択することで、全アプリのバックグラウンド更新が停止する

各アプリごとにON/OFFを切り替えることも可能
キーボードの設定をいじる
キーボード入力がもたつく、ワンテンポ遅れるといった症状が発生している場合、以下の設定を置こうなうことで改善されることがある。
予測変換をリセットする
予測変換のデータは、入力をすればするほど蓄積されていき、データが溜まっていく。
あまりにも大きなデータになっていた場合、動作に影響を及ぼしている可能性が高いため、予測変換のデータをリセットすることで症状の改善が期待できる。
- ホーム画面から[設定]→[一般]→[リセット]→[キーボードの学習状態をリセット]
- パスコード入力画面が表示されるので入力し、その後[学習状態をリセット]を選択

キーボードの音を消す
デフォルトでは、キーボードを入力する際にカチカチとタップ音が発生する。
これを無音にすることで、バッテリーやCPUへかかる負荷を抑えることができる。
音がなくても大丈夫という人は設定してみよう。
- ホーム画面から[設定]→[サウンドと触覚]と進む
- [キーボードのクリック]をオフにする

端末を再起動する
困ったら再起動、定番である。
また、各種設定をいじったあとにも再起動をおこなっておけば変更がしっかり反映され、動作が安定するだろう。
動作が重いと感じたとき以外でも、不具合が発生したときなどもまずは再起動してみるといい。
再起動することで不要なメモリがクリアされ、必要のないアプリも終了させることができる。
上記で紹介してきた方法を試しても効果があまりなかった場合は試してみよう。
再起動の方法は端末・機種によって異なる

全部試してもダメな場合
スマホ・タブレットにはどうしても寿命があり、長年使用していると経年劣化でパフォーマンスが落ちてくる。
今使用しているものが古いものであれば、新しいものに買い替えたり、バッテリーの交換してみる必要があるだろう。